相続税の延納の計算

相続税には延納という制度があります。
これは税金を分割で納める制度で、一括納税が難しい方が利用できる制度です。
これを利用したとき、相続税関係で知っておきたい計算があります。

まず年間に支払う相続税の金額ですが、これは延納が認められた金額を延納期間で割ります。
延納が認められる金額は、相続税の総額から、現金で納税できる金額を引いた金額です。
現金で納税できる金額も個人で決められるのではなく、規定があります。
これは納税者が持っている現金や預金等から、納税者本人や共同生活者の3か月分の生活費と、事業をやっている場合は1か月分の必要経費を引いた金額となります。

延納が許可された金額が出れば、それを延納期間で割ってください。
原則は5年となりますが、遺産の内訳によっては10〜20年近くの延納が認められる場合もあります。
もし延納金額が1000万円となったとき、これを5年間の延納で納めるなら、1年あたりの納税額は200万円となります。
このように年間の相続税額を計算してください。

そして延納をするときに忘れられないのが、利子税の計算です。
延納を利用した場合、ローンと同じで利子がかかります。
これの計算式もローン等と同じで、残っている元本×利子税率となります。
たとえば元本が1000万円で、利子税率が1.3%だった場合、初年度の利子税額は13万円ですね。

この計算式では利子税率がいくらなのかが大事ですが、これはどのように決まるのでしょうか?
これは規定があるのですが、現在は銀行の金利など超低金利となっており、市場の実態とかけ離れているため、特例の割合が適用されることがほとんどです。
このときは、通常の延納利子税率に延納の特例基準率をかけ、それを7.3%で割った税率が、延納時にかかる金利となります。
本来の延納利子税率よりも低い金利となりますから、延納を利用したときの負担が軽くなります。

このように相続税の延納を利用したときは、その延納期間で相続税の総額を割り、一年あたりの納税額を計算することと、利子税の計算をすることの両方が必要です。
それぞれ計算し、必要な金額を納めてください。